総裁選 2025 最新世論調査と候補者ランキング徹底解説|小泉vs高市の行方は?
総裁選2025の全体像
2025年、自民党総裁選は次期首相を事実上決める極めて重要な政治イベントです。特に今回の選挙は、岸田政権後の方向性を左右する「ポスト岸田」をめぐる争いとして大きな注目を集めています。自民党総裁選は、単なる党内選挙ではなく、日本の政治・経済・外交の未来を決定づける場と言っても過言ではありません。
総裁選の日程と流れ
2025年総裁選は、9月下旬に告示、同月末に投開票が予定されています。選挙の流れは以下の通りです。
- 候補者の立候補受付
- 告示日:正式な選挙戦のスタート
- 地方遊説:候補者による全国各地での演説
- 投開票:国会議員票と党員票を合算して集計
- 過半数獲得者がいなければ上位2名による決選投票
選挙制度の仕組み
自民党総裁選の特徴は、国会議員票と党員票の二本立てで行われる点です。
- 国会議員票:約370票(衆議院・参議院の自民党所属議員数に応じる)
- 党員票:全国の自民党党員・党友が投票し、議員票とほぼ同数の票数に換算
つまり、一般国民の人気だけでなく、党員・議員の支持を両方確保しなければ勝利できない仕組みになっています。これにより、テレビやネットでの人気が高い候補でも、党内の支持基盤が弱ければ勝ち抜くことは困難です。
過去の総裁選との比較
2021年の総裁選では、岸田文雄氏が河野太郎氏を決選投票で破って総裁に就任しました。このときも「国民人気1位」の河野氏が敗れ、「党内基盤重視」の岸田氏が勝利した構図は、今回の総裁選でも大きな教訓となっています。
2024年には岸田首相の支持率低迷を受けて「解散・退陣論」が浮上しましたが、政局は最終的に岸田続投で落ち着きました。しかし2025年は任期満了に伴う総裁選であり、政権交代の可能性が極めて高いと言えます。
今回の注目ポイント
- 世論と党内の温度差:国民的人気を誇る小泉進次郎氏と、派閥力学で優位な茂木敏充氏という対比。
- 女性初の総理誕生の可能性:高市早苗氏の躍進。
- 世代交代の潮流:小林鷹之氏の挑戦がどこまで浸透するか。
- 外交・安定路線:林芳正氏の国際派としての存在感。
このように、2025年総裁選は「派閥の論理」と「世論の支持」、そして「世代交代」の三つ巴となる可能性が高いです。各候補者がどのように票を獲得していくのかが、今後の日本政治を大きく左右することになるでしょう。
パート2:最新世論調査の結果と支持率ランキング

ここでは、複数の世論調査をもとに、各候補者(高市、茂木、小林、林、小泉)の支持率・支持動向を整理し、ランキング形式で比較します。特に「総裁にふさわしい人物」などの設問をもとにしています。
調査概要と注意点
代表的な調査として、選挙ドットコム × JX通信社の意識調査(2025年9月13–14日実施)があり、有効回答数は電話調査995件、ネット調査1,226件です。 また、時事通信・他社の調査も併用しながら、候補者間比較を行います。 なお、調査設問や母集団(全国18歳以上、自民党支持層など)により数値が変動する点には留意が必要です。
支持率ランキング(一般調査ベース)
順番 | 候補者 | 支持率/「次期総裁にふさわしい」などの比率 | 出典・備考 |
---|---|---|---|
1 | 小泉進次郎 | 23.8 %(時事通信調査) | 時事通信調査:次期総裁にふさわしい人として 23.8 % |
2 | 高市早苗 | 21.0 %(同上) | 時事通信調査:21.0 % |
3 | 高市早苗 | 29 %(NNN/読売調査) | NNN/読売合同調査で高市29 %、小泉25 %とする結果もあり |
3 | 小泉進次郎 | 25 %(同上) | NNN/読売合同調査での小泉の比率 |
- | 茂木敏充・林芳正・小林鷹之 | 調査上明示的順位外 or 低位 | 上記調査ではこれら候補の支持率が相対的に低く、明示的に記載されないか数%台である傾向 |
上記のように、報道ベースの最新調査では **小泉進次郎** と **高市早苗** の争いが目立つ結果となっており、小泉が僅かに優勢とされるケースもあります。
世代別・支持層別の傾向
選挙ドットコム/JX通信社調査では、候補者の支持に世代間ギャップが見られています。 たとえば、若年層(20代~30代)では小泉進次郎の支持が比較的高く、逆に高市早苗は中高年層で根強い支持を持つという分析があります。
自民党支持層や党員層ではまた異なる構図が想定され、一般世論での人気がそのまま党員票に直結するわけではありません。
「国民人気」と「党内支持」の乖離に注意
総裁選において鍵となるのは、一般国民からの人気だけでなく、党員・議員からの支持基盤です。 過去例でも、世論調査で人気上位だった候補が党内基盤で逆転されるケースがあります。 たとえば、2021年総裁選では河野太郎氏が人気であっても、派閥支持や議員票重視で敗れる要因が指摘されました。
今回も、調査上の「支持率ランキング」はあくまで傾向を示す参考指標として扱い、最終結果を予測する際には党員票・議員票の動きを併せて見る必要があります。
補正・仮定を交えた修正ランキング予測
仮に党内支持基盤を加味するなら、次のような順位変動が想定される可能性があります(あくまで予測仮説):
- 高市早苗(世論人気と保守派基盤を併せ持つため有力)
- 小泉進次郎(若者支持や知名度強いが党内基盤が課題)
- 茂木敏充(派閥力を背景に中位順位に浮上の可能性)
- 林芳正(安定・外交重視票で下支えする展開)
- 小林鷹之(若手代表としての支持を伸ばせるかが鍵)
ただしこの補正順位は、各候補の実際の推薦人確保状況、派閥力学、選挙運動力、票固め具合などに大きく左右されます。
まとめ:現時点における支持率傾向とランキングの見通し
・報道ベースでは **小泉進次郎** がリードする調査が目立つが、**高市早苗** も僅差で競っている ・**茂木、林、小林** は目立つ上位争いには現時点では顔を出していないが、党内基盤次第で勝負に絡む可能性あり ・最終的な勝負は「党員票/議員票の取り込み力」にかかっており、世論人気との差(ギャップ)が鍵になる ・世代別支持傾向には偏りがあり、若年層 vs 中高年層という構図が背景にある可能性が高い
パート3:高市早苗 ― 保守層の支持と課題

高市早苗氏は、自民党総裁選2025において最も注目される候補の一人です。女性初の総理候補としての期待、そして保守層からの圧倒的支持を背景に、今回の総裁選でも有力候補と目されています。世論調査でも常に上位に位置し、特に中高年層や自民党支持層の間で強い支持を受けている点が特徴です。
強み1:明確な保守路線と安全保障政策
高市氏の最大の強みは、ぶれない保守的政策路線にあります。安全保障分野では「敵基地攻撃能力の保持」「防衛費GDP比2%超」を明言しており、現在の国際情勢を踏まえても説得力を持っています。また、中国や北朝鮮を念頭にした毅然とした対外姿勢は、保守層の強い共感を呼び、党員票の獲得に直結しています。
経済政策においても「デジタル化」「技術立国」「産業振興」を掲げ、保守的かつ現実的な経済成長戦略を打ち出しています。アベノミクスを継承する立場を強調することで、安倍晋三元首相の流れを受け継ぐ存在として党内右派の支持を固めています。
強み2:女性初の総理候補としての期待感
高市氏は、自民党史上初めて女性総理大臣誕生の可能性を現実的に持つ候補です。ジェンダー平等の観点からも象徴的な存在となり、特に都市部の女性票や無党派層からの関心を集めています。国際的にも「女性リーダー」を擁立することは日本のイメージ刷新につながり、外交面でもプラスに働く可能性があります。
強み3:地方票・党員票での優位性
高市氏は奈良県選出の議員として地方組織とのつながりが強く、地方票で安定した支持を得やすい立場です。党員票の分布を考慮すると、地方の保守層からの票が勝敗を左右するため、この基盤は極めて大きな武器となります。
課題1:派閥横断的な議員支持の不足
一方で課題となるのは党内派閥との関係です。高市氏は安倍派の支援を受ける一方で、他派閥との調整力や融和姿勢に欠けると見られがちです。議員票は370票以上と全体の半分を占めるため、派閥間の合従連衡で劣勢に立つリスクがあります。
課題2:改革イメージの弱さ
また、小泉進次郎氏のような刷新・改革派イメージに比べると、高市氏は「保守色が強いが新鮮味に欠ける」という指摘があります。特に若年層や都市部の浮動票では支持が限定的で、今後は「改革姿勢」や「新しい経済社会像」を示せるかが課題です。
課題3:外交・経済の実務経験
総理大臣に求められる資質としては、国際交渉力や経済政策の実務経験が挙げられます。高市氏は総務大臣などを歴任していますが、財務や外務の分野では実績が相対的に少ないため、「首相としての即戦力」に疑問を呈する声も一部には存在します。
世論調査との関係
最新の世論調査では、高市氏は20〜30%前後の支持率を獲得し、小泉氏と並んで常に上位を争っています。ただし、世論人気と党内議員票の分布には差があり、「国民的支持はあるが派閥力学で不利になる」可能性も残ります。
まとめ:高市氏の位置づけ
高市早苗氏は、保守層と地方票を固めることで決選投票進出の有力候補と見られます。特に小泉進次郎氏との直接対決構図になった場合、「世論人気」対「保守基盤」という鮮明な対立軸が浮かび上がるでしょう。最終的に派閥間調整と議員票の動向が勝敗を分けると考えられます。
パート4:茂木敏充 ― 派閥力学の本命

茂木敏充氏は、自民党内で最大級の派閥を率いる実力者として、2025年総裁選で有力候補と目されています。外務大臣や経済産業大臣を歴任した豊富な閣僚経験に加え、党内実務に精通する「調整型の政治家」としての評価が高く、派閥政治の本流を体現する存在です。
強み1:最大派閥を背景とする議員票
茂木氏の最大の武器は、やはり派閥力学における優位性です。自民党総裁選では国会議員票が約370票存在しますが、この票の確保は派閥の動員力に大きく依存します。茂木派は数十人規模の議員を抱え、党内で強固な基盤を持つため、第一回投票から安定した議員票の確保が見込まれています。
さらに、他派閥との連携余地を残しており、決選投票となった場合にはキングメーカー的な役割を果たす可能性もあります。
強み2:実務型の安定感
茂木氏は「実務型」「調整型」と評され、政権運営における安定感が強みです。外務大臣としては米中をはじめとする各国との外交関係を取りまとめ、経済産業大臣時代には産業政策や経済対策に携わってきました。党内でも「危機管理能力」や「交渉力」には一目置かれており、即戦力としての評価が高い点は大きなアドバンテージです。
強み3:党内調整力と人脈
茂木氏は、党内のベテラン議員や経済界との人脈が広く、派閥横断的な交渉・調整にも長けています。総裁選は候補者同士の争いであると同時に、派閥間の取引や調整の場でもあるため、この能力は大きな武器となります。
課題1:国民的人気の不足
一方で茂木氏の課題は、一般世論における知名度・人気の弱さです。最新の世論調査では小泉進次郎氏や高市早苗氏が20~30%の支持を集める一方で、茂木氏の名前は上位に登場することが少なく、数%台にとどまることが多いのが現実です。国民的な支持を欠いたままでは、党員票の獲得に苦戦する可能性があります。
課題2:刷新感の乏しさ
「実務型」「安定感」という評価は裏を返せば「新鮮味がない」「世代交代の流れに逆行する」とも受け取られます。特に若年層や無党派層においては「古いタイプの政治家」というイメージが先行し、国民的支持拡大の壁となっています。
課題3:派閥依存のリスク
派閥力学に頼る選挙戦は、決選投票で他派閥に切り崩されるリスクを抱えます。過去の総裁選でも、第一回投票で優位に立ちながら、決選投票で敗れた候補は少なくありません。茂木氏も議員票では優位に立てるものの、党員票で伸び悩めば「議員票だけでは勝ち切れない」という壁に直面する可能性があります。
世論調査との関係
最新の世論調査では、茂木氏は上位2人(小泉・高市)から大きく水をあけられているのが現実です。とはいえ、総裁選の勝敗は世論人気だけで決まるものではなく、議員票の動員力や派閥間の調整によって逆転の可能性が残されます。
まとめ:茂木氏の位置づけ
茂木敏充氏は「派閥力学の本命」として議員票で優位に立ち、総裁選をリードする可能性を秘めています。しかし、国民的人気や刷新感に欠ける点は弱点であり、決選投票に持ち込まれた場合には不利に働く恐れがあります。最終的には、どこまで党員票を伸ばせるか、そして他派閥との連携を構築できるかが勝敗のカギを握ると言えるでしょう。
パート5:小林鷹之 ― 若手代表としての挑戦

小林鷹之氏は、2025年自民党総裁選において若手・中堅世代の代表格として注目されています。内閣府特命担当大臣(経済安全保障)を務め、経済安保の専門家として存在感を高めてきた経歴を持ちます。世論調査では上位に食い込むことは少ないものの、総裁選を通じて「次世代リーダー」としての評価を確立できるかが焦点となります。
強み1:経済安全保障の専門性
小林氏は経済安全保障政策の第一人者として知られています。半導体や先端技術、エネルギー供給網の強化など、日本の国益を守るための政策立案で実績を重ねてきました。米中対立が激化する国際情勢において、経済と安全保障を一体で考える視点は評価されており、専門性は党内外から高く認められています。
強み2:若手・中堅世代の代表性
小林氏は50歳代前半と比較的若く、長期的な政治リーダーシップを期待される存在です。世代交代を求める声が強まる中で、「改革派」や「未来志向」の象徴として支持を得られる可能性があります。特に、30代・40代の若手議員や都市部の若年層有権者からの共感を集めやすい立場にあります。
強み3:クリーンな政治イメージ
長年の派閥政治に対する国民の不満が高まる中、小林氏はクリーンで現代的な政治家像を打ち出しています。大物政治家に比べて既得権益やしがらみが少なく、国民に寄り添った姿勢をアピールできる点は世論受けしやすい強みです。
課題1:派閥基盤の弱さ
最大の課題は派閥の後ろ盾の弱さです。総裁選では議員票の比重が大きく、派閥動員力に欠ける小林氏は議員票で苦戦を強いられる可能性が高いと見られます。第一回投票で上位に食い込むためには、党員票を大幅に獲得する必要があります。
課題2:全国的知名度の不足
小林氏は専門性では評価が高い一方で、全国的な知名度が十分に浸透していないという課題を抱えています。テレビやネットでの露出が少なく、国民的人気を持つ小泉進次郎氏や高市早苗氏に比べると、一般有権者からの認知度は限定的です。
課題3:総理としての経験不足
閣僚経験はあるものの、総理大臣として求められる総合的なリーダーシップや外交交渉の経験は十分ではないとの指摘があります。特に経済政策や安全保障以外の分野での実績不足は弱点とされ、総裁候補としての総合力に疑問符をつけられる可能性があります。
世論調査での位置づけ
最新の世論調査では、小林氏は支持率数%程度にとどまっており、上位候補に比べると厳しい状況です。しかし、「次世代のリーダー像」として一定の支持を得ており、今後の政治キャリアにおいて大きな資産となることは間違いありません。
まとめ:小林氏の挑戦の意味
小林鷹之氏の総裁選出馬は、勝敗の行方を左右するというよりも将来への布石としての意味合いが強いと考えられます。今回の挑戦で全国的な知名度を高め、党内外に存在感を示すことで「ポスト次世代総理候補」としての地位を固めることができるでしょう。派閥や知名度の課題を克服できるかが、今後の政治人生を決定づけることになります。
パート6:林芳正 ― 国際派の安定感

林芳正氏は、自民党総裁選2025において国際派の実力者として注目される候補です。外務大臣、防衛大臣、農林水産大臣など幅広い分野で閣僚経験を積み、特に外交分野での高い評価を受けてきました。安定感と知性を兼ね備えた政治家として、「安全運転型のリーダー」を求める層からの支持が見込まれます。
強み1:外交経験と国際的評価
林氏は岸田政権下で外務大臣を務め、米中関係やG7首脳外交などの舞台で日本の存在感を示しました。英語力に優れ、国際交渉の場で高い評価を得ており、「外交に強い総理候補」としてのブランドを確立しています。国際社会での信頼感は他候補に比べても群を抜いており、対外政策に安定を求める党員や国民から支持される可能性があります。
強み2:幅広い閣僚経験
林氏は農林水産、防衛、外務と多岐にわたる閣僚ポストを歴任してきました。この経歴は総合的な政策遂行能力を示すものであり、「即戦力の総理候補」としての強みにつながっています。外交・安全保障に加え、食料安全保障や農業政策に関する知見も持ち、幅広い政策課題に対応できる点は評価ポイントです。
強み3:安定感とバランス感覚
林氏は派手なパフォーマンスをせず、堅実かつ着実に政策を進める「安定型リーダー」としての評価があります。過度な改革志向や急進性を避け、党内融和を重視するスタイルは、派閥間の調整役としても信頼を得ています。
課題1:国民的人気の不足
林氏の最大の課題は、世論調査での知名度・支持率の低さです。小泉進次郎氏や高市早苗氏のような国民的知名度がなく、最新調査でも数%台にとどまることが多い状況です。このままでは党員票の拡大に苦戦し、議員票だけに依存する選挙戦になりかねません。
課題2:強い個性の欠如
林氏は知性と安定感を備えていますが、一方で「強烈なリーダーシップ」「改革派イメージ」が乏しいと指摘されることもあります。日本のリーダーに求められる「強い発信力」をどこまで発揮できるかが今後の焦点となります。
課題3:派閥基盤の制約
林氏は岸田派(宏池会)の一員であり、派閥基盤を持ちつつも、最大派閥に比べれば動員力は劣ります。議員票では一定の支持を確保できても、党内全体を動かす力には限界があると見られています。
世論調査での位置づけ
最新の世論調査では、林氏は「総裁にふさわしい人物」として上位に名を連ねることは少なく、支持率は数%台にとどまっています。ただし、外交重視の有権者層から一定の支持を得ており、国際派の総理候補としての存在感は維持しています。
まとめ:林氏の位置づけ
林芳正氏は「国際派の安定型リーダー」として党内外に存在感を示しています。国民的人気では劣るものの、外交力と安定感を重視する層に支えられ、決選投票でキャスティングボートを握る可能性があります。総裁選における勝敗以上に、「外交力を持つ首相候補」としての信頼感が今後のキャリアに直結すると言えるでしょう。
パート7:小泉進次郎 ― 人気と実力のはざまで

小泉進次郎氏は、自民党総裁選2025において最も国民的人気を誇る候補です。父・小泉純一郎元首相のDNAを引き継ぐ「プリンス」として圧倒的な知名度を持ち、若年層や都市部の有権者から強い支持を受けています。一方で、党内基盤や政策遂行力に対する疑問もあり、総裁選では「人気と実力のギャップ」が大きなテーマとなります。
強み1:圧倒的な国民的人気
小泉氏の最大の強みは、他候補を大きく引き離す世論での支持率です。最新の世論調査でも「次期総裁にふさわしい人物」として20〜25%前後の支持を得ており、常にトップクラスを維持しています。特に20代・30代の若年層での支持が顕著で、「自民党の未来像」として期待される存在です。
強み2:発信力とメディア対応
小泉氏は、国民に分かりやすい言葉でメッセージを届ける発信力に優れています。環境大臣時代には「プラスチック削減」「気候変動対策」を積極的にアピールし、国際会議でも存在感を発揮しました。メディア受けが良く、ネット時代に適応した情報発信力は他候補にない大きな武器です。
強み3:刷新感と世代交代の象徴
小泉氏は40代後半と若く、世代交代を象徴する候補としての期待感があります。既存の派閥政治や古い体質に対する批判が強まる中で、「新しい自民党」を掲げる小泉氏の存在は有権者に鮮烈な印象を与えています。
課題1:党内基盤の弱さ
小泉氏の最大の課題は、自民党内での基盤の脆弱さです。特定の大派閥に属さず、議員票の獲得が限定的となる可能性が高い点は深刻な弱点です。総裁選では議員票と党員票の両方を獲得する必要がありますが、党員票で優勢に立っても、議員票が伸び悩めば決選投票で不利に陥る恐れがあります。
課題2:政策遂行力への疑問
小泉氏は発信力に優れる一方で、政策遂行力や実務能力に不安が指摘されています。環境政策では国際的に高評価を得ましたが、国内経済や安全保障といった幅広い政策課題に対しては具体性に欠けるとの批判もあります。総理大臣としての総合力が問われる局面で、この弱点が浮き彫りになる可能性があります。
課題3:過去の発言への批判
小泉氏はこれまで数々の印象的な発言を行ってきましたが、その一部は「中身がない」「ポエム的」と揶揄されることもあります。総裁選では、キャッチーなメッセージだけでなく、具体的な政策論争で実力を示すことが求められます。
世論調査での位置づけ
最新の調査では、小泉氏は常にトップクラスの支持率を誇り、特に無党派層からの人気が高いことが特徴です。これは他候補にない大きなアドバンテージですが、総裁選は「党内選挙」であるため、国民人気がそのまま勝利に直結するわけではありません。
まとめ:小泉氏の位置づけ
小泉進次郎氏は、国民的人気と世代交代の象徴として自民党総裁選の主役級候補です。ただし、党内議員票での弱さや政策遂行力への疑念が払拭できなければ、「人気先行型候補」として敗れる可能性も残ります。総裁選を通じて、小泉氏が「人気政治家」から「実力ある総理候補」へ進化できるかが最大の焦点となるでしょう。
パート8:今後の展望とシナリオ分析

2025年自民党総裁選は、5人の候補が入り乱れる混戦模様です。世論調査では小泉進次郎氏と高市早苗氏の人気が突出していますが、派閥力学や議員票の分布を踏まえると、決して単純な勝負ではありません。ここでは、今後の展望と複数のシナリオを分析します。
シナリオ1:小泉進次郎 vs 高市早苗の直接対決
最も現実的と見られるのが「人気候補同士の決選投票」です。小泉氏は党員票で圧倒的優位、高市氏は保守層と議員票で優位という構図になれば、決選投票は二人の一騎打ちとなります。
この場合、議員票で優位な高市氏が逆転勝利する可能性が高いと予想されます。
シナリオ2:茂木敏充が台頭するケース
議員票で安定した基盤を持つ茂木氏は、決選投票のキーパーソンです。小泉・高市のいずれかが過半数を取れなければ、「茂木氏+他候補」という連携構図が浮上し、茂木氏自身が勝者となる可能性もあります。派閥間の調整次第では「派閥政治の勝者」として浮上するシナリオです。
シナリオ3:林芳正・小林鷹之がキャスティングボートに
林氏や小林氏は世論調査では下位ですが、決選投票での支持表明によって勝敗を左右する可能性があります。特に林氏は岸田派を背景に議員票を動かす影響力があり、小林氏は若手票の一部をまとめる存在として注目されます。
シナリオ4:第一回投票での過半数突破
可能性は低いものの、特定候補が党員票・議員票の両方で圧倒的に支持を集めれば、第一回投票での過半数獲得もあり得ます。ただし、現状の調査を見る限り、支持は分散しており、決選投票はほぼ必至と見られます。
決選投票のポイント
- 議員票の再配分:派閥間の合従連衡が最大の焦点
- 党員票の影響縮小:決選投票では議員票が主体となる
- イメージ戦略:決選投票直前のメディア露出・印象操作が結果を左右
総裁選後の政局展望
新総裁が誕生すれば、そのまま新首相に就任します。最大の焦点は、解散総選挙を打つかどうかです。新リーダーが国民的人気を背景に早期解散を選べば、自民党は有利な状況で総選挙を迎える可能性があります。逆に派閥間の妥協で誕生した総理であれば、政権運営は不安定化しやすく、短命政権となるリスクも残ります。
まとめ:総裁選2025の意味
2025年自民党総裁選は、単なる党内選挙にとどまらず、日本政治の行方を決定づける歴史的な分岐点です。小泉氏の人気、高市氏の保守基盤、茂木氏の派閥力学、林氏の外交力、小林氏の世代交代という「5人5様」の特徴がせめぎ合い、日本の未来を形作ることになります。
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