年金は2026年12月に還付される?所得税の精算・対象と金額例

2026年12月の年金支払い時には、令和8年度税制改正による基礎控除の引上げを反映し、公的年金から源泉徴収された所得税の年額が精算されます。税金を払い過ぎていた人には、原則として年金の支払者から還付されます。ただし、年金受給者全員に一律の還付があるわけではありません。還付額は年金額や源泉徴収額、扶養状況などで変わります。

この記事では、年金の所得税がいつ精算されるのか、対象になりやすい人、還付の公式計算例、確定申告が必要な場合を、日本年金機構・国税庁の資料に基づいて説明します。確認時点は2026年10月13日です。

結論:2026年12月の年金支払い時に所得税を精算

2026年分の老齢年金など課税対象となる公的年金は、11月まで原則として改正前の基礎的控除額で所得税が源泉徴収されます。12月の年金支払い時に、改正後の控除額を使って1年分の税額を計算し直し、すでに徴収された税額と比べます。

確認したいこと2026年分の扱い
精算時期原則、2026年12月の年金支払い時
精算する税金所得税・復興特別所得税
還付の有無年間税額より源泉徴収済み額が多い場合に還付
還付額年金額、控除、源泉徴収額などで個人ごとに異なる
全員に一律給付かいいえ。定額給付ではなく、所得税の過不足精算

そのため「12月に年金が必ず増える」「全員に同じ金額が振り込まれる」とは限りません。改正後の年税額よりすでに納めた税額が少なければ、還付ではなく追加徴収になることもあります。年金の振込額は、介護保険料や住民税など所得税以外の控除でも変わります。

日本年金機構が示す還付額の計算例

日本年金機構は、制度の仕組みが分かる例として、改正前の毎月の源泉徴収額が6,000円、改正後の月額が4,600円の場合を示しています。2026年2月から10月までの5回分では、1回あたり1,400円、合計7,000円が過納になります。12月分の税額4,600円と合わせて精算すると、例では差額の2,400円が還付されます。

計算項目金額
改正前の月額源泉徴収6,000円
改正後の月額の例4,600円
2月〜10月の過納分(1,400円×5回)7,000円
12月分の税額4,600円
この例での還付額2,400円

この2,400円は制度を説明するための公式例であり、実際の還付額の平均や保証額ではありません。年金額や各人の源泉徴収状況が異なるため、自分の金額は年金振込通知書などで確認してください。

年金額214万円・164万円未満なら所得税は引かれない?

日本年金機構によると、2026年分は公的年金の源泉徴収対象とならない年金額の基準が引き上げられ、65歳以上は年金額214万円未満、65歳未満は164万円未満です。これらは公的年金の源泉徴収に関する基準であり、あらゆる収入や控除を含めた最終的な所得税額、住民税、社会保険料が必ずゼロになるという意味ではありません。

年齢源泉徴収の対象とならない年金額の基準注意点
65歳以上年金額214万円未満基準未満でも他の所得や住民税の扱いは別に確認
65歳未満年金額164万円未満基準未満でも他の所得や住民税の扱いは別に確認

また、源泉徴収税額が最初から0円の人には、年金から天引きされた所得税の還付はありません。年金のほかに給与・事業収入などがある場合は、その所得も含めて税額を判断する必要があります。

12月に還付されない場合、確定申告が必要なケース

年金受給者でも、次のような場合は12月の年金支払いだけでは精算が完了しないことがあります。

  • 2026年12月に年金の支払いがない:年金の支払者による12月精算が行われない場合、源泉徴収税額があれば確定申告で精算できることがあります。
  • 扶養親族などの所得要件変更で新たに控除対象となる親族がいる:所得要件の引上げにより新たに要件を満たした親族の扶養控除等を受けるには、原則として確定申告が必要です。
  • 年金以外の所得や控除がある:他の所得を加味した税額の計算が必要になる場合があります。
  • 還付があるはずなのに源泉徴収票の税額が0円:すでに源泉徴収された所得税がなければ、所得税の還付額もありません。

確定申告が必要かどうかは、年金以外の所得や適用したい控除によって異なります。申告前に国税庁の案内を確認するか、税務署へ相談してください。

12月の年金振込額はどこで確認する?

12月の支払額だけで還付かどうかを判断しにくい場合は、次を確認しましょう。

  • 12月の年金振込通知書に記載された支給額と控除額
  • 所得税および復興特別所得税の源泉徴収額
  • 2027年に交付される令和8年分の公的年金等の源泉徴収票
  • 年金以外の所得、扶養親族等申告書の提出状況

12月に還付が表示されていなくても、控除や扶養の申告状況によって確定申告で精算できる場合があります。一方、毎月の振込額の変化には住民税・介護保険料など所得税以外の控除も影響します。通知書の項目を分けて確認してください。

会社員の年末調整とは別の精算

年金からの源泉徴収税額の精算と、勤務先で行う給与の年末調整は別の手続きです。会社員の給与についても、2026年12月の年末調整で控除改正を反映し、源泉徴収額との過不足を精算します。年金と給与の両方を受け取っている人は、どちらの税額をどの手続きで精算するか、源泉徴収票と勤務先の案内を確認してください。

会社員の年末調整での還付時期・控除改正は、2026年分の年末調整と還付金の解説でも整理しています。

よくある質問

年金受給者は全員、2026年12月に還付されますか?

いいえ。年間税額より多く所得税が源泉徴収されている人に、過納額があれば還付されます。源泉徴収税額が0円の場合や、すでに納めた税額が年税額に足りない場合は、還付されないことがあります。

還付額はいくらですか?

一律の金額はありません。日本年金機構の説明例では2,400円の還付ですが、これは個人の受取額を予測する数字ではありません。実際の金額は年金額、控除、源泉徴収済み額などで異なります。

還付金は年金とは別に振り込まれますか?

原則として、公的年金等の支払者が12月の年金支払い時に年税額と源泉徴収済み額を精算し、還付があれば還付します。通知書の支給額・控除額を確認し、不明な場合は日本年金機構など年金の支払者に問い合わせてください。

12月に還付されなければ、もう戻りませんか?

必ずしもそうではありません。12月に年金支払いがない場合や、新たな扶養控除等を受ける場合など、確定申告で精算できるケースがあります。申告の要否は他の所得や控除も含めて国税庁の案内で確認してください。

参考資料

※この記事は2026年10月13日時点で公表されている資料を基に作成しています。個人ごとの税額や申告要件を確定するものではありません。源泉徴収票、年金振込通知書、国税庁・日本年金機構の最新案内をご確認ください。


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