日本の消費者物価指数(CPI)は、どの品目を含むかで数字が変わります。家計全体の物価を見るなら「総合」。野菜や果物など生鮮食品の値動きを外すなら「生鮮食品を除く総合」。電気代やガソリンも外して見るなら「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」です。
ニュースで「コア」「コアコア」と聞いたら、まず正式な系列名を見ます。買い物の負担を知りたいときは、全国の総合を目安にしつつ、食料・光熱費など自分がよく支払う費目を別に確認すると実感と照らし合わせやすくなります。公式資料の確認日は2026年11月5日です。
3つのCPIに何が入っているか

| 系列 | 生鮮食品 | 電気代・ガソリン | 米・パン |
|---|---|---|---|
| 総合 | 含む | 含む | 含む |
| 生鮮食品を除く総合(コア) | 除く | 含む | 含む |
| 生鮮食品及びエネルギーを除く総合 | 除く | 除く | 含む |
生鮮食品を外しても米やパンは残ります。また、同じ「コアコア」という呼び方でも、資料によっては酒類以外の食料とエネルギーを除く別の系列を指すことがあります。米やパンまで除かれるかを知るには、表やグラフの注記を確かめてください。総務省統計局「消費者物価指数に関するQ&A」A-5
2026年9月の全国値を読み比べる

総務省が10月23日に公表した2026年9月の全国CPI(2025年基準)は、前年同月比で総合+2.1%、生鮮食品を除く総合+2.1%、生鮮食品及びエネルギーを除く総合+2.4%でした。最初の2系列は発表値の伸び率が同じですが、集計対象は異なります。総務省「消費者物価指数」全国月次結果
品目を外すと、残った品目の値動きから伸び率を計算し直すため、指数の上昇率が高くなることもあります。2.4%と2.1%の差だけから、電気代やガソリン自体の変化率は読み取れません。全国の9月分と東京都区部の10月分のように、対象地域や月が違う数字を比べるときは、表の見出しを先に確かめてください。総務省統計局の公表一覧
日銀も物価の基調をみるために、価格変動が極端な品目の影響を抑えた指標などを試算し、賃金や予想物価上昇率などと合わせて点検しています。総務省が発表する特定のCPIの値を、そのまま日銀の基調判断として読むと意味が変わります。日本銀行「消費者物価のコア指標」 ・ 日銀の「物価2%」と買い物の値段の関係
家計では支出の割合で負担が変わる

同じ量を買い続ける仮定で、エネルギーが5%下がり、それ以外が5%上がるとします。初めの支出が同じ5万円でも、エネルギーにいくら使っていたかで、同じ買い方を続ける費用は変わります。
| 仮の家計 | 変更前の支出 | 変更後の合計 |
|---|---|---|
| A | エネルギー1万円、その他4万円 | 9,500円+42,000円=51,500円(+3%) |
| B | エネルギー2万円、その他3万円 | 19,000円+31,500円=50,500円(+1%) |
自分の家計では、まず負担の大きい費目を一つ選びます。食品なら同じ商品を100g当たりの価格で、電気なら請求明細の使用量と単価をそれぞれ見ます。支払額だけでは、価格が上がったのか、購入量や使用量が増えたのか分かりません。電気の使用月と請求月のずれは電気代の改定がいつ請求に反映されるかで整理しています。
