食品売り場と国会議事堂、8%から1%への税率変更と期限付き法案を示すオリジナル図解

食料品の消費税1%でいくら安くなる?いつから・対象・家計試算【2026年】



結論:政府は2026年10月9日、飲食料品の消費税率を2027年4月1日から2年間、8%から1%へ下げる法案を閣議決定し、同日、第222回臨時国会に提出しました。10月13日確認時点では法案は成立しておらず、税率は変わっていません。成立すれば、現行案では2027年4月からの実施が予定されています。

国会日程の更新(2026年10月13日):衆議院の公開日程では、10月13日(火)午前9時から予算委員会が予定されています。ただし、公開日程で確認できるのは委員会名・開始時刻・場所までで、食料品の消費税引下げ法案が審議されるか、個別の議題や質疑者までは確認できません。法案の審議・採決日も、現時点で確定情報として確認できていません。最新の日程は衆議院の会議日程、中継予定は衆議院インターネット審議中継でご確認ください。

法案には、中低所得の働く人を対象とする「就業者負担軽減支援金」も盛り込まれています。ただし、具体的な所得水準や支給額、財源の詳細は確認時点で確定していません。食料品の価格がいつ、どの程度下がるかも、国会審議、成立、事業者の価格設定を経て決まります。

臨時国会全体の会期や、税制以外の注目法案の審議状況は、臨時国会2026の注目法案・家計への影響まとめで更新しています。

10月13日の衆院予算委員会について、公式日程、法案審議の状況、家計への影響は、10月13日の予算委員会と家計への影響で確認できます。

この記事の要点(2026年10月13日確認)

  • 法案は成立した?:10月9日に第222回臨時国会へ提出された段階で、成立前。食品の税率は現在8%です。
  • いつから?:成立した場合、2027年4月1日から2029年3月31日までの2年間、1%とする案です。
  • 何が対象?:現行の軽減税率対象の飲食料品が基本。酒類と店内飲食は対象外の案です。
  • 家計への影響は?:月3万円の対象食品なら約1,944円減。2025年の家計調査を使った試算では、単身世帯平均で月約2,136円、二人以上世帯平均で月約4,832円の負担減です(税率差が価格に全額反映される仮定)。

自分の家計で試算する方法:酒類・外食を除いた食料品の月間税込支出に「7÷108」を掛けます。対象品を月5万円買うなら、価格が変わらず減税分が全額反映される仮定で、負担減は月約3,241円です。これは法案成立前の試算で、店頭価格が同額下がる保証ではありません。

確認時点は2026年10月13日(日本時間)です。法案の提出は成立を意味しません。国税庁も、掲載内容は国会で可決・成立した場合の案と明記しています。

食料品の消費税1%法案は成立した?10月9日に国会提出

閣議決定から施行まで閣議決定、国会審議、成立、施行を区別する流れ10月9日閣議決定・提出次の段階国会審議成立未確定施行予定
図解:閣議決定は、税率変更が成立・施行されたこととは別の段階です。

政府は10月9日の閣議で正式名称「租税及び社会保険料による負担の軽減のための飲食料品に係る消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の支給に関する法律案」を決定し、同日、第222回臨時国会に提出しました。提出状況は内閣官房「第222回臨時国会の法律案一覧」で確認できます。臨時国会は10月5日に召集され、会期は12月12日までです。

閣議決定や国会への提出は、法律の成立とは別の段階です。国会で審議され、衆参両院で可決・成立し、公布や施行に必要な手続きを経て初めて税率変更が実施されます。10月13日時点で、店頭の消費税率は8%のままです。

採決日・成立日は未公表。会期末も成立を保証しない

10月13日時点で確認した政府の法案資料には、採決日や成立日が記載されていません。第222回臨時国会の会期は12月12日までですが、会期末の日付はこの法案の成立日を意味しません。委員会での審議、衆参両院の議決などが必要で、国会提出だけから成立時期を確定することはできません。

日付・段階 確認できること 読者が判断できること
9月15日・大綱 政府が制度の骨子を閣議決定 方針決定であり、法律成立ではない
10月9日・法案提出 政府案を閣議決定し、第222回国会へ提出 国会審議が始まる段階。税率変更は未実施
10月13日時点 採決日・成立日の公表を確認できず 「いつ決まる」と日付を断定できない
2027年4月1日 法案が成立した場合の実施予定日 成立が前提の案で、確定した開始日ではない

国税庁は制度のQ&Aや、10月9日付の消費税申告書様式のドラフトを公開していますが、同庁の特設サイトは掲載内容を「法案が国会で可決・成立した場合」のものと説明しています。ドラフトは事業者のシステム準備向け資料であり、成立済みの証拠ではありません。現在の税率は、法案成立前の8%です。

対象は軽減税率の対象となる飲食料品

減税対象の考え方現在の軽減税率対象の飲食料品を中心に税率を下げることを示す飲食料品現行8%臨時特例2027年4月から1%2年予定
図解:対象範囲は、現在の軽減税率制度を基準に法案で定める予定です。

政府案では、税率1%の対象は「2027年3月31日まで軽減税率8%の対象となる飲食料品」と同じ範囲です。国税庁のQ&A案は、法案が成立した場合の扱いとして、対象範囲を明示しています。

買い方・商品 成立した場合の税率案 確認ポイント
スーパーの食品、持ち帰りの弁当 1% 現在8%の飲食料品が基本
食品の出前・宅配 1% 飲食店の設備で食べる「外食」と区別
店内飲食、コンビニのイートイン 10% 同じ弁当でも店内で食べる場合は外食扱い
酒類(ビール、ワインなど) 10% 食品売り場で買っても対象外
週2回以上発行の新聞(定期購読) 8%のまま 軽減税率8%の対象でも、今回の引下げ対象ではない

たとえばコンビニで弁当を買い、持ち帰れば対象食品として1%の案ですが、イートインで食べると10%の案です。店頭での申告・販売時点の判定が関係します。食べ物かどうかだけで決まるわけではありません。

この表は、国税庁「飲食料品に係る2年間の消費税率引下げに関するQ&A」と現行の軽減税率制度を基に整理しています。Q&Aは、法案が可決・成立した場合の内容として公表された案です。法案は10月9日に国会へ提出された段階なので、成立前の税率は現在も食品8%、外食・酒類10%です。

実施予定は2027年4月1日から2年間

減税の予定期間2027年4月から2029年3月までの2年間を示す時系列2027年4月1日1%への変更予定2029年3月31日臨時措置の終期予定2年間
図解:法案の前提は2027年4月から2年間の臨時措置です。

政府案は、2027年4月1日から2029年3月31日までの2年間、飲食料品の税率を1%とする設計です。これは「恒久的な減税」ではなく、給付付き税額控除などの本格制度へ移るまでのつなぎと位置付けられています。

ただし、予定日は法案が成立した場合の実施時期です。国会審議の結果や、成立後の事業者準備によって確認事項が増える可能性があるため、現時点で「必ずその日に価格が下がる」とは断定できません。

消費税の減税と支援金は別の仕組み

減税と支援金の組み合わせ全所得層に及ぶ減税と中低所得の働く人向け支援金を分けて示す税率1%飲食料品を買う人への減税支援金中低所得の働く人を重点支援
図解:減税は広く、支援金は対象を絞る制度として設計されています。

政府は、飲食料品の税率を下げる措置と、所得に連動した「就業者負担軽減支援金」を組み合わせる方針です。減税は所得にかかわらず対象品目の購入に及びますが、支援金は中低所得の現役勤労者に重点を置く考え方です。

同じ「負担軽減」でも、税率変更と現金給付は対象、申請や判定、実施主体が異なります。税率1%への変更だけで、すべての世帯の負担が同じ割合で軽くなるわけではありません。

支援金の初回支給時期や2027年度分の所得判定、年収119万円の意味は、就業者負担軽減支援金はいつから?初回時期・所得判定・申請の記事で詳しく解説しています。

食料品の消費税1%は2029年に8%へ戻る?2年後の予定

財務省は2026年10月9日の会見で、2027年4月から2年間の税率引下げを、就業者負担軽減支援金の本格導入までの「つなぎ」と説明しました。政府案では、2029年4月から支援金を本格導入するのに合わせ、飲食料品の税率を元の8%に戻していく方針です。現時点の政府案では、食料品の1%減税は恒久措置ではなく、2027年4月から2029年3月までの2年間に限る設計です。

時期 政府が示す案 家計への見方
2027年4月〜2029年3月 飲食料品の税率を8%から1%へ引下げ。支援金は税率1%相当分の範囲で先行導入 食品の減税と支援金は別の仕組み
2029年4月以降 支援金を本格導入し、飲食料品の税率を元の8%へ戻す方針 延長や最終的な移行方法は、国会審議と制度設計を確認

この説明は、財務大臣が法案の政府方針として述べた内容です。10月13日時点で法案は成立前のため、2029年4月に必ず税率が戻ると確定したわけではありません。税率の変更時期や支援金の対象・金額・申請方法は、国会での審議と成立後の正式な制度案内で確認してください。財務省「片山財務大臣・2026年10月9日会見」

支援金の所得基準と支給額はまだ確定していない

支援金の未確定部分制度の目的は示されているが所得基準や支給額が未確定であることを示す目的負担・働き控えの軽減所得基準詳細は未確定支給額詳細は未確定
図解:支援金は制度目的と対象の方向性が示された段階です。

時事通信の報道によると、支援金は中低所得の勤労者を対象に、原則年1回の支給を想定しています。一方、具体的な所得水準や支給額は法案で政令に委ねられ、10月9日時点では確定していません。

「減税で実質ゼロになる」という表現は、税率1%分と給付を合わせた政府の政策設計を指します。個々の世帯がいくら受け取れるか、誰が申請するのか、自治体がどのように事務を担うのかは、今後の制度設計を待つ必要があります。

10月7・8日の代表質問で何が問われた?財源10兆円と支援金

10月7日の衆議院代表質問では、食料品の消費税引下げと支援金を組み合わせる政府案について、財源と家計支援の効果が論点になりました。公明党の岡本代表は、約10兆円をどう使うのが家計を早く確実に守るのか再検討を求めました。高市首相は、税率を1%に下げる案と、税率1%相当分の範囲で行う支援金を組み合わせる方法が、支援の十分性と迅速性の点で最善との考えを答えています。政府は事業者への周知、レジシステム改修、価格動向の把握について、関係府省庁が連携する方針も示しました(テレビ朝日・10月7日の代表質問報道)。

10月8日の参議院代表質問では、自民党の青木一彦氏が必要財源を1年で約5兆円、2年間で約10兆円と見込み、特例公債に頼らない財源確保の方針を首相と財務相に質問しました。これは代表質問で示された見積もりと問題提起であり、個別の歳出削減・増収項目が決定したことを意味しません。具体的な内訳は、政府の追加説明や予算編成で確認する必要があります(自由民主党・青木氏の代表質問全文)。

したがって、現時点では「政府案が成立した」「財源10兆円が確保済み」とは言えません。税率案、支援金、財源の手当てを分けて追うことが、家計への影響を見誤らないためのポイントです。

財源は「赤字国債に頼らない」方針だが具体化はこれから

財源の確認状況赤字国債に頼らない方針と具体策が未確定であることを示す政府方針特例公債に頼らない未確定歳出・歳入の具体策
図解:財源の原則と、実際の予算措置は分けて確認します。

法案の説明では、減税と給付に必要な財源について、特例公債、いわゆる赤字国債に頼らず、歳出・歳入全般の見直しで確保する方針が示されています。方針が書かれていることと、具体的な削減項目や増収策が決まったことは別です。

共同通信は、2年間で約10兆円規模の財源が必要になる一方、具体化は先送りされたと報じています。金額の試算や財源の内訳は、法案審議と年末の予算編成で変わり得るため、確定値として扱いません。約10兆円の意味、基金残高や社会保障・地方財政への影響は、食品消費税1%の財源・約10兆円の内訳と未確定点で詳しく整理しています。

また、税率を戻す時期や支援策をめぐり、なぜ野党が慎重な立場を取るのかは、食料品消費税1%案に野党が反対・慎重な理由で、財源・2年後の負担・事業者への影響に分けて解説しています。

地方の税収と自治体の事務も確認が必要

国と地方の役割国の制度設計と地方自治体の執行・財源補填を整理する国税制・給付設計地方窓口・事務の協力財源調整
図解:給付制度は国だけでなく、地方の事務負担と財源も論点になります。

内閣官房は、給付の執行について国と地方が協力し、自治体の事務負担を抑える方向で協議していると説明しています。地方に役割を求める場合は、制度設計と役割分担を明確にしたうえで協議するとしています。

食料品の税率引き下げによる地方消費税の減収をどう補うか、自治体の窓口やシステムにどの負担が生じるかは、国の制度案と予算措置に左右されます。住民が申請する制度になるかどうかも、10月9日時点では確定していません。

定期便・通販の予約は2027年4月以降も8%の場合がある

定期便と通販に設けられた税率の経過措置案2027年1月1日より前の契約や販売条件提示と、4月1日より前の代金受領または注文申込みなどの条件に当てはまると、4月以降の食品でも8%が適用される場合がある2027年1月1日前定期便の契約通販条件の提示2027年4月1日前代金の受領または注文申込み税率8%経過措置に該当する取引の例
図解:国税庁Q&Aの案では、契約日・支払日・申込日などの条件により8%が残るケースがあります。

国税庁のQ&A案では、税率引下げ後も8%となる経過措置が示されています。たとえば、2027年1月1日より前に結んだ定期供給契約で、4月1日より前に代金を受け取っている場合、4月以降に届く食品のうち前払い済み部分は8%となることがあります。季節の食材が毎月届く前払い型の定期便が例として挙げられています。

通販でも、2027年1月1日より前に販売条件を示し、4月1日より前に申込みを受けた取引は、4月以降に商品を渡す場合でも8%となることがあります。お中元などのカタログ販売が例です。一方、税率1%を前提とする契約・販売条件だと確認できる場合や、その後に契約を変更した場合は、経過措置の対象外となる可能性があります。対象になるかは契約条件で異なるため、購入者は販売事業者に適用税率を確認してください。

この説明は国税庁が公開する法案成立を前提としたQ&A案に基づきます。法案の審議や成立後の正式な案内で変わる可能性があるため、今後も更新情報を確認します。

店頭価格は税率分だけ下がるとは限らない

税込価格の見方税率が下がっても本体価格や表示方法で店頭価格が変わることを示す本体価格仕入れ・人件費税率8%から1%予定税込価格表示・転嫁を確認
図解:税率、商品本体価格、店頭表示は別々の要素です。

税率が8%から1%に下がっても、店頭価格は本体価格や仕入れ価格、物流費、人件費、販売政策によって変わります。税込価格にどの程度反映されるかは、税率だけから一律には決められません。

国税庁のQ&A案では、値札の貼り替えなどがすぐには難しく、消費者の誤認を防ぐ掲示を行う場合に限り、飲食料品の税込表示に次の特例が示されています。実際の税率が1%に変わる前後に、値札だけ旧税率のまま残ることがあります。

  • 2027年2月1日〜3月31日:1%で計算した税込価格を表示できる
  • 2027年4月1日〜5月31日:8%で計算した税込価格を表示できる
  • 2029年2月1日〜3月31日:8%で計算した税込価格を表示できる
  • 2029年4月1日〜5月31日:1%で計算した税込価格を表示できる

この特例は値札などの表示に限られ、レジで実際に支払う税率そのものを変えるものではありません。税抜価格だけ、または「本体価格+税」だけの表示は認められず、誤認防止の掲示も必要です。法案が成立した場合の案なので、表示価格とレジの支払額が異なるときは、店頭の説明を確認してください(国税庁Q&A案)。

たとえば本体価格が1,000円のままなら、税込価格は現行の1,080円から1,010円となり、70円下がります。しかし実際には、本体価格が変わらないという前提が必要です。家計は税率変更の有無だけでなく、商品の税込表示と値札の変更を確認します。

成立前に事業者のレジ・表示対応が必要になる

制度変更と事業者対応法案成立後にレジ、表示、請求、申告を準備する流れを示す法律成立制度確定会計設定レジ・請求価格表示値札・案内申告対応
図解:税率変更は、法律だけでなく販売・会計実務の準備を伴います。

税率変更が実施される場合、事業者はレジや請求、価格表示、税務申告の設定を改める必要があります。政府は1%案を、0%案より事業者のシステム改修期間を短くでき、2027年4月から実施可能な案として説明してきました。

ただし、準備が可能とされていることと、すべての店舗や通販事業者の対応が完了していることは同じではありません。対象品目の判定、予約・定期供給契約、通販の表示など、実務上の例外や経過措置は、成立後の国税庁・所管省庁の案内で確認します。

今わかることと、まだ決まっていないこと

確定事項と未確定事項閣議決定された方針と国会審議後に決まる事項を分ける現時点で確認できる法案の閣議決定・1%案・支援金の方向性成立前で未確定成立・対象・所得基準・財源・価格反映
図解:法案の存在と、実際の生活への適用を分けて確認します。

10月13日時点で確認できるのは、政府が10月9日に法案を臨時国会へ提出し、飲食料品の税率を2027年4月から2年間1%とする案を示したことです。法案は成立前で、施行予定も法律成立を前提とした日程です。就業者負担軽減支援金を組み合わせる政策の方向も法案に盛り込まれています。

一方、法案が成立するか、所得基準や支給額がどうなるか、財源の具体策、自治体の事務、すべての店舗でいつ表示が変わるか、税率変更が本体価格にどう反映されるかは未確定です。今後は国会の審議記録、成立法、国税庁の実務案内、政府の予算措置を順に確認する必要があります。

未確認・留意点:法案の成立、最終的な対象品目、支援金の所得基準・支給額・申請方法、財源の具体策、地方自治体の事務負担、事業者の価格反映、施行後の政策効果は確認時点で確定していません。閣議決定を成立済みの減税と扱わないことが重要です。

確認時点:2026年10月13日(日本時間)。首相官邸、内閣官房、国税庁、衆議院、財務省、時事通信、共同通信、テレビ朝日の公開情報を照合しました。国税庁のQ&A・リーフレットは、法案が成立した場合の案として記載しています。法案の提出・成立状況は内閣官房と国税庁の公式資料で確認しました。

2025年の家計調査で試算:食料品の消費税1%なら月いくら安くなる?

食料品の消費税が8%から1%になった場合の家計試算対象となる食料品を月3万円買うと約1944円、二人以上世帯の家計調査から推計した月74548円では約4832円、月10万円では約6481円の負担減。価格転嫁が全額行われる仮定。対象品の税込支出月3万円約1,944円減二人以上世帯の推計月74,548円約4,832円減対象品の税込支出月10万円約6,481円減8%から1%への変更分が税込価格に全額反映され、税抜価格が変わらない場合の試算
出典:総務省統計局「家計調査 2025年平均」。税率変更が成立し、対象品の税込価格へ全額反映される仮定で算出。

総務省統計局の家計調査によると、2025年の二人以上世帯の「食料」支出は月平均94,895円でした。この分類には外食16,563円と酒類3,784円も含まれます。政府案で減税対象となるのは現行の軽減税率対象品が基準となるため、外食と酒類を除いて対象品の支出を概算すると月74,548円です。

現在の税込価格には税が含まれているため、対象品の税込支出をそのまま7%掛けるのではなく、税抜価格が変わらない前提で「現在の対象品支出(税込)×7÷108」と計算します。これは税込価格の約6.48%に当たります。対象品の本体価格が上がる、値下げ分が価格に十分反映されない場合は、実際の負担減はこの試算より小さくなります。

対象品の税込支出(月) 月の負担減 1年間の目安 2年間の目安
30,000円 約1,944円 約23,333円 約46,667円
40,000円 約2,593円 約31,111円 約62,222円
50,000円 約3,241円 約38,889円 約77,778円
60,000円 約3,889円 約46,667円 約93,333円
70,000円 約4,537円 約54,444円 約108,889円
80,000円 約5,185円 約62,222円 約124,444円
100,000円 約6,481円 約77,778円 約155,556円

たとえば、酒類と外食を除いた対象品を月5万円買う場合、価格が同じ条件なら減税による負担減は月約3,241円、1年で約38,889円、2年で約77,778円です。給付金を含めない、税率変更分だけの試算です。

これは二人以上世帯の平均支出を使った単純試算で、世帯人数や食事の購入先によって異なります。価格転嫁が一部にとどまったり、税抜価格が上昇したりすれば、レジでの値下がりは小さくなります。法案も成立前のため、金額は還付や給付の確定額ではありません。

一人暮らしの場合の負担減は月約2,100円

総務省統計局の2025年家計調査では、単身世帯の食料支出は月平均49,321円です。このうち酒類1,947円と外食9,761円を除いた32,951円を、現在の税込支出として試算します。8%から1%への変更分がすべて価格に反映され、税抜価格が変わらない場合、負担減は「32,951円×7÷108」で月約2,136円、年約25,600円です。これは全国平均を使った目安で、実際の家計では購入品や価格の反映状況によって変わります。

試算の出典:総務省統計局「家計調査報告 2025年平均結果の概要」(二人以上世帯の食料94,895円、外食16,563円、酒類3,784円、単身世帯の食料49,321円)/e-Stat「家計調査・単身世帯・2025年年報」(酒類・外食の内訳)

追記:家計支出の試算を2026年10月12日に追加。制度案の成立状況は本文冒頭の確認時点を参照してください。

消費税1%は国税だけ?地方消費税を含む合計税率

政府案の「1%」は、買い物をする人が負担する消費税等の合計税率です。国税分だけを指す数字ではなく、地方消費税も含みます。国税庁は消費者が負担する税を消費税と地方消費税の合計と説明しており、今回の1%案も国税庁の特設ページで飲食料品に係る税率引下げ案として案内されています。

「国税1%に地方消費税がさらに加わる」という意味ではなく、表示される1%が両方を合わせた合計です。法案成立前の現在、食品には8%が適用されています。

出典:国税庁「消費税および地方消費税の税率」、国税庁「消費税率引下げ特設サイト」。いずれも特設ページの制度案は国会で可決・成立した場合の内容です。

追記:税率1%の意味を、消費税と地方消費税の合計税率として2026年10月12日に補足しました。

飲食店のメニュー価格は下がる?店内飲食とテイクアウトを分けて考える

法案が成立した場合、スーパーの食品や持ち帰りの弁当など、現行の軽減税率の対象品は1%となる案です。一方、飲食店の設備で食べる店内飲食は10%のまま、酒類も対象外です。つまり、外食の会計が一律に7%分下がる制度ではありません。

購入・飲食の形 成立した場合の税率案 家計で見る点
店内飲食 10% 今回の食料品税率引下げの対象外
持ち帰りの弁当・食品 1% 減税分が価格に反映されるかは店舗の価格設定による
酒類 10% 食品売り場で買っても対象外

飲食店側では、店内飲食の売上にかかる税率は10%のままでも、食材の仕入れは8%から1%へ変わる案です。消費税の納付額は、売上にかかる税額から仕入れにかかる税額を控除して計算するため、売上と仕入れの割合、持ち帰りの比率、適用する申告方式、仕入価格の変化によって影響が異なります。税率変更だけを見て「店の利益が必ず減る」「メニューが必ず値上がりする」とは言えません。

飲食店の事業者向けに、原則課税の納税額試算、簡易課税の特例、届出の注意点を確認したい方は、飲食店の納税額は増える?食料品消費税1%案を試算をご覧ください。

国税庁は、売上と仕入れを税率ごとに区分して計算すると説明しています。制度案が成立する前の現在は、食品8%、店内飲食・酒類10%です。外食の値段や減税分の反映は、法案の成立後も店舗の価格設定を確認してください(国税庁「納付税額の計算のしかた」)。

10月14日の衆院予算委員会の開会時刻と質問予定は、10月14日の国会中継・質問予定にまとめています。質問予定は変更される場合があるため、当日の衆議院インターネット審議中継も確認してください。


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