「内閣不信任案が可決されたら、すぐに内閣は辞めるの?」という疑問に、まず結論から答えます。衆議院で内閣不信任決議案が可決されても、その場で直ちに内閣が総辞職するわけではありません。日本国憲法第69条により、内閣は可決から10日以内に衆議院が解散されない場合、総辞職しなければなりません。
可決後に起きること
- 衆議院が解散された場合:内閣は総辞職せず、衆議院議員総選挙へ進みます。憲法第54条は、解散の日から40日以内に総選挙を行い、選挙の日から30日以内に国会を召集すると定めています。
- 10日以内に解散されない場合:内閣は総辞職しなければなりません。総辞職後は、新しい内閣総理大臣が任命されるまで、従来の内閣が職務を続けます(憲法第71条)。
したがって、「可決=即時退陣」ではありません。正確には、可決後10日以内の衆議院解散の有無によって、その後の手続きが分かれます。条文上は、解散されない場合に総辞職が必要です。
内閣不信任案とは
内閣不信任決議案は、衆議院が内閣への不信任を示すために提出する議案です。憲法第69条が対象としているのは衆議院です。参議院で行われる個別の大臣に対する問責決議とは、対象も憲法上の効果も異なります。
提出から採決までの基本
- 提出要件:衆議院規則第28条の3は、内閣の信任・不信任に関する動議または決議案を発議する際、案と理由を付し、賛成者50人以上と連署して議長に提出するよう定めています。
- 審議・採決:提出後の審議や本会議での採決日程は、国会の運営に沿って決まります。「提出から48時間以内に採決」と定める一般ルールは、確認した憲法・衆議院規則・国会法には見当たりません。日程が報道されても、衆議院の公式日程で確認してください。
- 採決:憲法第56条は、出席議員の過半数で議事を決すると定めています。ただし、採決の実施日や議事の進め方は別途確認が必要です。
よくある質問
不信任案が可決されたら、総理大臣も辞めますか?
内閣総辞職となる場合、内閣総理大臣を含む内閣が総辞職します。ただし、憲法第69条の条件は「10日以内に衆議院が解散されないこと」です。可決した瞬間に辞職するという意味ではありません。
衆議院が解散されたら、すぐ選挙ですか?
憲法第54条は、衆議院解散の日から40日以内に総選挙を行い、選挙の日から30日以内に国会を召集すると定めています。具体的な投票日や選挙日程は、解散後に公表される政府・選挙管理委員会の発表で確認してください。
参議院でも内閣不信任案を可決できますか?
憲法第69条が定める不信任決議案は衆議院のものです。参議院の問責決議と混同しないようにしましょう。参議院の決議がどのような効果を持つかは、決議の対象や内容を個別に確認する必要があります。
採決はいつ行われますか?
提出されたという事実だけから採決日時を断定できません。衆議院の本会議日程や公式発表を確認し、報道上の見通しと決定済みの日程を区別してください。
一次資料で確認する
- 日本国憲法(e-Gov法令検索):第54条、第56条、第69条、第71条を確認。
- 衆議院規則(衆議院公式サイト):第28条の3の発議要件を確認。
- 国会法(e-Gov法令検索):国会の運営に関する法令を確認。
制度の説明は上記の一次資料を確認して作成しました。確認日:2026年10月14日。審議日程や提出状況は変わるため、最新の動きは衆議院の公式発表でご確認ください。
