【10月17日02:03更新】気象庁は10月16日22時40分の第3報で、M9.9の過大推定の一因と暫定対策を公表しました。震源から700km以上離れた観測点をマグニチュード計算に使わない機能が正常に動作していなかったと説明し、同日21時30分ごろに緊急対策を実施。今回の地震に対して警報が発表されなくなることを確認したとしています。機能が正常に動作しなかった詳しい原因などは引き続き調査中です。気象庁第3報(資料PDF)を確認しました。
2026年10月16日の緊急地震速報に表示された「M9.9」は、実際の地震の規模ではありません。気象庁の第3報は、過大推定の一因と緊急対策を公表しました。警報は12時40分ごろに発表され、12時48分に取り消されています。実際に起きたのはカムチャツカ半島付近のM6.9地震です。
【10月16日21時追記】NTTドコモは、同日12時40分ごろの緊急地震速報(エリアメール)が配信対象地域のドコモ利用者に届かなかったと公表しました。原因はドコモ側のシステム不具合で、解消まで配信されない場合があるとしています。対象地域と公式情報を下記に追記しました。
実際の地震は、米国地質調査所(USGS)の記録では2026年10月16日12時35分32秒ごろ(日本時間)、カムチャツカ半島付近で発生したM6.9の地震です。気象庁の速報履歴では地震波を12時38分10.1秒に検知し、12時40分02.6秒に警報を発表しています。気象庁会見を報じた各社は、函館市で震度1を観測し、津波の心配はないと伝えています。速報の推定値と実際に観測された地震を分けて、経緯を整理します。
結論:M9.9は速報処理の過大推定、実際はカムチャツカ付近のM6.9
- 速報の内容:気象庁が震源を千島列島、規模をM9.9と推定し、北海道から中部地方に緊急地震速報(警報)を発表
- 取り消し:2026年10月16日12時48分ごろ
- 実際の地震:カムチャツカ半島付近でM6.9(USGS記録)、函館市で震度1
- 原因:第3報で遠方観測点の利用と700km除外機能の不作動が一因と判明。詳しい原因の調査は継続中
気象庁の当初の発表資料は、速報処理で震源を千島列島と決定し、M9.9と過大に推定したと説明しています。さらに第3報では、遠方の観測点がマグニチュード計算に使われ、700km以上離れた観測点を除外する機能が正常に動作していなかったことが、過大推定の一因として示されました。機能が動作しなかった詳しい理由と恒久的な再発防止策は、引き続き調査中です。詳しくは気象庁第3報をご確認ください。
緊急地震速報M9.9の発表から取り消しまでの時系列
気象庁が公開した速報履歴では、地震波の検知後に震源や規模の推定が更新され、M9.9に達した後で警報が発表されています。ここで示すM6.2やM9.9は速報処理での推定値です。
| 時刻(10月16日) | 確認できる経過 |
|---|---|
| 12:38:10.1 | 気象庁の履歴で地震波を検知 |
| 12:38:27.7 | 第1報。震源・規模の推定はM6.2 |
| 12:39:23.6 | 第15報でM9.9と推定 |
| 12:40:02.6 | 第17報。緊急地震速報(警報)を発表 |
| 12:48ごろ | 気象庁が警報を取り消し |
「12時35分32秒」「12時36分」「12時40分」は、それぞれ意味が異なります。USGSの地震カタログでは、実際のM6.9地震の発生時刻は12時35分32秒(日本時間)です。気象庁の緊急地震速報の履歴には、誤った震源・規模の推定に基づく地震発生時刻の速報値として12時36分が表示されています。地震波の検知は12時38分10.1秒、警報の発表は12時40分02.6秒です。12時36分は警報が出た時刻ではなく、実際の地震発生時刻とも別の表示です。
時刻と推定値は気象庁「緊急地震速報(予報)の内容」で確認できます。警報が出たのは履歴の第17報と第19報です。
なぜ緊急地震速報は取り消された?気象庁の説明
気象庁は第3報(10月16日22時40分)で、震源から遠い観測点をマグニチュード計算に使ったことが、M9.9の過大推定の一因だったと説明しました。700km以上離れた観測点を計算に使わない機能が正常に動作していなかったことも判明しています。機能が動作しなかった詳しい理由や恒久的な再発防止策は、引き続き調査中です。
緊急地震速報は、地震波を検知した後、震源や規模、各地の揺れを短時間で推定して伝える情報です。気象庁は通常、検知後に複数回の速報を出し、後の情報ほど推定精度が高まると説明しています。今回については、第3報で遠方観測点の使用と除外機能の不作動が過大推定の一因として公表されました。
第3報で過大推定の一因は示されましたが、700km以上離れた観測点を除外する機能が正常に動作しなかった詳しい理由や、恒久的な再発防止策は公表資料に記載されていません。気象庁は引き続き調査と必要な対策を進めるとしています。
実際の地震はあった?M9.9の地震が起きたわけではない
実際に発生したのはM9.9ではなく、USGSがM6.9と記録したカムチャツカ半島付近の地震です。USGS記録の発生時刻は12時35分32秒(日本時間)。国内の震度・津波については、気象庁会見を報じたテレビ朝日によると、函館市で震度1を観測し、津波の心配はないとされています。速報のM9.9は実際の地震の規模ではなく、警報発表時の速報処理による過大推定です。
速報のM9.9は、実際の地震を観測して確定した値ではなく、警報を出す前の速報処理上の推定値です。気象庁は、震源の決定と規模の推定が過大だったと説明しています。実際の地震と速報上の誤った推定を混同しないことが大切です。
実際の地震規模・発生時刻はUSGS「M6.9 – 76 km NE of Ozernovskiy, Russia」で確認できます。函館市の震度1と津波の有無は、テレビ朝日の報道(気象庁発表に基づく情報)でも確認できます。速報の更新履歴と実際の観測値は別の情報として見てください。
東海道新幹線も一時停止|新横浜〜豊橋で12時55分に再開

この速報は鉄道の運行にも影響しました。JR東海によると、10月16日午後0時40分ごろ、地震を知らせる警報を受けて地震防災システムが作動し、新横浜〜豊橋駅間で一時運転を見合わせました。最終的な安全確認後、午後0時55分に運転を再開したと報じられています。ABCニュースの当日報道
JR東海は、一定規模以上の地震が発生した場合、送電を止めて新幹線を停止させると説明しています。防災システムには、遠方の地震を早く捉えるTERRA-S、沿線地震計、気象庁の緊急地震速報などの社外情報が組み合わされています。今回の速報は後に取り消されましたが、システムの作動と実際の地震規模は分けて理解する必要があります。JR東海「地震時の運行」/「地震対策」
乗車予定がある方は、過去の再開時刻ではなく、乗車前にJR東海の最新運行情報を確認してください。
今後、緊急地震速報が出たらどうする?
今回の警報が取り消されたことを理由に、次の緊急地震速報を無視しないでください。速報が出た時は、まず身の安全を確保し、机の下に入る、頭を保護する、窓や倒れやすい家具から離れるなど、気象庁が案内する行動を取ります。取り消し情報が出た場合は、その警報についての最新情報を気象庁や自治体で確認してください。
気象庁は、緊急地震速報を見聞きしたら、周囲の状況に応じて慌てず身の安全を確保するよう案内しています。詳しくは緊急地震速報(警報)及び(予報)についてをご覧ください。
ドコモで緊急地震速報が配信されなかった原因と対象地域

これは、気象庁がM9.9を過大推定した問題とは別に、NTTドコモが公表した配信側の障害です。ドコモは2026年10月16日、12時40分ごろに気象庁から配信された緊急地震速報について、本来配信対象となる地域の利用者へ緊急速報「エリアメール」が届かない事象が発生し、原因は「当社システム不具合」と特定したと発表しました。
ドコモが今回の配信対象地域として挙げたのは、北海道・東北・北陸・関東・甲信・東海・伊豆諸島です。公表ページには、影響を受けた利用者数や端末ごとの受信状況、復旧予定時刻は示されていません。ドコモは不具合が解消するまで、エリアメールが配信されない場合があるとしています。最新の状況はNTTドコモの公式お知らせで確認してください。
今回の事象だけを理由に、今後の緊急地震速報を無視しないでください。速報が届いた場合は気象庁の案内に従って身の安全を確保し、ドコモの配信状況については同社の続報を確認しましょう。
iPhone・Androidで緊急速報の設定を確認する方法
今回の未配信は、利用者の端末設定が原因と発表されたものではありません。NTTドコモは自社システムの不具合と説明し、2026年10月17日02時14分に確認した公式告知では、解消までエリアメールが届かない場合があると案内しています。受信設定の確認は今後への備えですが、今回の配信障害を解消する操作ではありません。
設定の場所は機種やOSで異なります。iPhoneは「設定」→「通知」→画面下部の「緊急速報」で受信設定を確認します。Google PixelなどのAndroid端末は「設定」→「通知」→「緊急速報メール」を確認します。ドコモのAndroid端末では「災害用キット」→「緊急速報『エリアメール』」→メニュー→「設定」と進み、「エリアメールの許可」がオンか確認する方法も案内されています。
ドコモは、受信設定がオンでも電波状況や機種などにより受信できない場合があると案内しています。設定確認だけで受信を保証することはできません。災害時は速報だけに頼らず、気象庁や自治体の情報、テレビ・ラジオなども確認してください。各端末の詳しい手順はドコモ「設定・確認方法」、Apple「緊急地震速報/災害・避難情報(iPhone)」、Google Pixel ヘルプ「緊急速報設定を変更する」で確認できます。
よくある質問
M9.9の地震が本当に起きたのですか?
いいえ。M9.9は緊急地震速報の処理で過大に推定された値です。実際にはカムチャツカ半島付近でM6.9の地震が発生し、函館市で震度1が観測されました。
緊急地震速報が取り消された理由は判明していますか?
気象庁の第3報で、遠い観測点を使ったことと、700km以上離れた観測点を除外する機能が正常に動作していなかったことが一因として公表されました。同日21時30分ごろに緊急対策を実施しています。機能が動かなかった詳しい理由や今後の追加対策は引き続き調査中です。気象庁第3報をご覧ください。
サイバー攻撃だったのですか?
気象庁の会見を報じた記事では、システム担当者からサイバー攻撃の報告はないとの説明が伝えられています。気象庁の公式発表で確認できるのは、過大推定の原因を調査中という点です。攻撃が原因と確認された事実はありません。
速報の12時36分は、警報の発表時刻ですか?
いいえ。気象庁の速報履歴にある12時36分は、地震の発生時刻として示された速報値です。地震波の検知は12時38分10.1秒、警報の発表は12時40分02.6秒でした。
気象庁第3報で判明した原因と21時30分の暫定対策

気象庁の第2報(10月16日17時30分)は、日本から非常に遠い地震に国内用のマグニチュード計算式を適用したこと、マグニチュード計算と震度予測で異なる震源を使ったことを説明しました。第3報(同日22時40分)は、さらに、震源から遠い観測点をマグニチュード計算に使ったことがM9.9過大推定の一因だったと明らかにしました。
震源から700km以上離れた観測点をマグニチュード計算に使わない機能は、2020年7月30日の鳥島近海地震で過大な緊急地震速報が出た事例を受けた改善策でした。今回、その機能が正常に動作していなかったと気象庁は説明しています。
気象庁は10月16日21時30分ごろに緊急対策を実施し、機能が動くこと、今回の地震に対しては緊急地震速報(警報)が発表されなくなることを確認しました。これは第3報時点の緊急措置です。機能が動作しなかった詳しい理由や必要な追加対策は、引き続き調査・実施するとしています。資料は気象庁第3報と資料PDFで確認できます。
出典・確認した資料
- ABCニュース「東海道新幹線が運転再開 警報受け防災システムが作動」
- TBS NEWS DIG「東海道新幹線の運転見合わせ・午後0時55分に再開」
- JR東海「東海道新幹線は地震が起きた影響を受け、どのような運行を行いますか」
- JR東海「地震対策として、どのような取り組みをしていますか」
- 気象庁「令和8年10月16日12時40分に発表した緊急地震速報(警報)について」
- 気象庁「緊急地震速報(予報)の内容」
- 気象庁「緊急地震速報(警報)及び(予報)について」
- 米国地質調査所(USGS)「M6.9 – 76 km NE of Ozernovskiy, Russia」
- テレビ朝日「気象庁が緊急地震速報を取り消し 強い揺れ観測されず」
- マイナビニュース TECH+「取り消された緊急地震速報、気象庁『千島列島でM9.9と過大推定』」
- TBS NEWS DIG「気象庁 緊急地震速報を取り消し 計算過程に誤り」2026年10月16日
- NTTドコモ「緊急地震速報(エリアメール)が配信されなかった事象について」(2026年10月16日)
- 気象庁「緊急地震速報(警報)について(第2報)」(2026年10月16日)
- 気象庁「緊急地震速報(警報)について(第3報)」(2026年10月16日22時40分)
- 気象庁・第3報資料PDF
最終確認日時:2026年10月17日02時03分(日本時間)。気象庁の第3報を反映しました。今後の調査結果やドコモの続報が公表された場合は確認して更新します。