店舗街の事務所で申請書類を確認する外国人起業家と日本人支援者

外国人の起業が52%減 「経営・管理」在留資格の厳格化で変わった要件と経過措置【2026年9月】




結論:日本で外国人が設立したとみられる法人は、2026年上期(1〜6月)に4,731社となり、前年同期の9,851社から約52%減りました。背景として、2025年10月16日に施行された在留資格「経営・管理」の許可基準改正が指摘されています。ただし、4,731社の減少すべてが制度改正だけで起きたと公的統計が証明したわけではありません。

今回の焦点は「外国人を一律に受け入れなくなったか」ではありません。会社を設立したことだけで在留できるわけではなく、日本で実際に事業を経営・管理する人に求められる資本、事業所、常勤職員、事業計画などの確認が重くなった、という制度変更です。

調査日時:2026年9月27日6時06分(日本時間)。調査窓:直近24時間・7日・30日。確認時点は記事本文と出典URLに記載します。

外国人の新設法人は4,731社、前年同期から約52%減

外国人が設立したとみられる法人の上期比較2025年上期9851社から2026年上期4731社へ約52%減少したことを示す図2025年上期9,851社2026年上期4,731社前年比 約52%減。帝国データバンク分析、上期(1〜6月)
図解:Yahoo!ニュース掲載の帝国データバンク分析をもとに作成。法人設立数の減少と在留資格改正の因果関係は断定していません。

Yahoo!ニュースの経済トピックスで紹介された帝国データバンクの分析では、2026年上期に外国人が設立したとみられる法人は4,731社でした。前年同期の9,851社から約52%減り、2022年以降で最も低い水準とされています。

この数字は、外国籍の人が関与する新設法人を企業データから分析したものです。「経営・管理」の在留資格の許可件数そのものではありません。また、外国人が設立した法人のすべてが、同じ在留資格の取得を目的に設立されたとも限りません。

何が変わったのか:資本だけでなく事業の実態を審査

経営・管理の審査で確認される主な要素資本、常勤職員、事業計画、日本語能力・専門家確認、事業所の要素を示す図資本3,000万円以上人員常勤職員計画具体性・実現可能性言語・確認日本語・専門家事業所実在・確保2025年10月16日施行の改正後は、法人設立だけでなく事業運営の実態を確認
図解:出入国在留管理庁の改正概要をもとに、読者が確認しやすい項目へ整理。

出入国在留管理庁によると、在留資格「経営・管理」の基準省令と施行規則は2025年10月16日に改正されました。改正後は、事業所の確保に加え、事業規模、事業計画の具体性・合理性・実現可能性、経営者または常勤職員の日本語能力、専門的な知識を持つ人による事業計画の確認などが審査の対象になります。

資本金等の額は3,000万円以上とされ、常勤職員の雇用も要件に組み込まれました。法務省は、事業経営の安定性や日本経済に資する事業規模を考慮したと説明しています。これは日本人の会社設立一般に一律適用される最低資本金ではなく、外国人が「経営・管理」の在留資格を取得・更新する場合の基準です。

すでに在留している人には3年間の経過措置

経営・管理の改正と経過措置2025年10月16日の施行から2028年10月16日までの経過措置を示す図2025/10/16改正施行2028/10/163年経過新基準だけを理由に直ちに更新不許可とはしない個別の税・労務・社会保険などの遵守状況は別途審査
図解:出入国在留管理庁が示す、既存在留者への経過措置。個別審査を免除する制度ではありません。

改正前から「経営・管理」で在留している人について、出入国在留管理庁は、施行後3年が経過するまで、つまり2028年10月16日までの更新申請では、新基準を満たさないことだけを理由に不許可にするわけではないと説明しています。

ただし、これは自動更新や無条件の滞在を意味しません。出入国在留管理庁は、税、労働、社会保険、許認可、実際の事業活動などに問題がある場合には、更新審査で消極的に判断されることがあると案内しています。経過措置と審査免除は分けて考える必要があります。

出国953人という数字から分かること、分からないこと

経営・管理の在留資格者の出国報道2026年1月から6月に再入国手続きをせず出国したと報じられた953人を示す図2026年1〜6月953人再入国手続きをせず出国した「経営・管理」在留資格者と報道。退去理由を全員について示す数字ではない
図解:出入国在留管理庁の資料を分析した主要報道の数字。出国と制度改正の因果を個人別に証明するものではありません。

日本経済新聞の分析をもとにした主要報道では、2026年1〜6月に「経営・管理」の在留資格を持つ人のうち、再入国に必要な手続きをせず出国した人が953人に上ったとされています。前年同期の約4倍で、制度改正後に実質的に日本を離れた人が増えた可能性を示す数字です。

一方で、この953人が全員、基準改正を理由に廃業・転出したと確定したわけではありません。会社の清算、家族事情、別の在留資格への変更、出国後の再入国予定など、個別の事情は数字だけでは分かりません。出国統計を「制度改正の影響を示唆する材料」として扱い、全員の理由へ一般化しないことが重要です。

企業側の調査:45.2%が影響、5.3%は廃業を検討

外国人経営者への企業調査東京商工リサーチ調査で45.2%が影響、5.3%が廃業検討と回答したことを示す図何らかの影響45.2%廃業を検討5.3%2026年3月31日〜4月7日、外国人経営企業299社への調査
図解:東京商工リサーチの調査結果。回答企業の認識であり、日本全体の外国人企業の廃業率ではありません。

東京商工リサーチが外国人経営者の企業299社を対象に行った調査では、45.2%が在留資格の厳格化で何らかの影響を受けると回答し、5.3%にあたる16社が廃業を検討していました。

この調査から分かるのは、資本金の積み増し、常勤職員の採用、事業計画の再整理などが企業経営上の負担として意識されていることです。反対に、5.3%という数字をそのまま全国の廃業率とみなすことはできません。標本の取り方と回答企業の特性があるためです。

起業準備中の人は「会社設立」と「在留資格」を別に確認

外国人の起業準備で分ける二つの手続き会社設立と在留資格、スタートアップビザを別々に確認する流れを示す図会社設立法人・契約・資金在留資格経営・管理の審査準備制度スタートアップビザ等会社を作れることと、その人が日本で経営できることは同じではない
図解:制度案内をもとに、会社設立・在留資格・起業準備制度の関係を整理。

会社を設立できることと、設立者が日本で事業を経営するための在留資格を得られることは別です。起業する人は、法人登記、事業所、資金、雇用、許認可、税・社会保険の手続きに加えて、自分の活動に合う在留資格を確認する必要があります。

出入国在留管理庁は、認定を受けた自治体や民間事業者の支援下で起業準備を行う「外国人起業活動促進事業(スタートアップビザ)」を案内しており、起業準備活動は最長2年間とされています。対象地域、支援者、期限、在留資格変更の条件があるため、誰でも自動的に使える制度ではありません。

「締め出し」か「適正化」かは、今後の事業継続データで判断

今後確認する三つのデータ新規法人、在留許可、事業継続を追う必要があることを示す図新設法人件数在留審査許可・更新事業継続雇用・廃業制度の目的と副作用は、複数の公的統計・企業データを分けて検証する
図解:政策効果を判断するために、法人設立・在留審査・事業継続を別々に追う視点。

今回確認できるのは、外国人が設立したとみられる法人の減少、在留資格基準の改正、出国者の増加、企業側の負担感です。これらは制度変更の影響を示唆しますが、制度が不正利用の抑止と誠実な事業者の継続をどこまで両立できたかは、まだ評価が固まっていません。

今後は、在留資格「経営・管理」の許可・更新件数、既存事業者の更新結果、外国人が設立した法人の雇用・納税・廃業、スタートアップビザから本格的な在留資格へ移行した件数を追う必要があります。2028年10月16日の経過措置終了までに、制度の実効性と地域経済への影響を分けて検証することが読者にとって重要です。

Yahoo!のコメント数は関心のシグナル

コメント数は関心の補助指標Yahoo!のコメント数は関心を示すが、事実や世論全体の根拠ではないことを示す図関心のシグナルコメント 1,021件証拠ではない事実・世論全体一次資料と独立報道で別途確認
図解:公開コメント数は論点発見の入口として扱い、事実認定は一次資料で行う。

Yahoo! JAPANトップページの経済欄では、2026年9月27日6時台に「外国人の起業 制度厳格化で急減」がコメント1,021件で表示されました。Yahoo!ニュースの公開コメント数は利用者の関心を示す補助指標であり、世論全体、制度の正しさ、外国人経営者の実態を証明する根拠ではありません。Threadsの「hidaka_1192」公開ページも確認しましたが、今回の表示ではログイン案内が中心で、検証可能な投稿内容は記事の事実認定に使用していません。

主な出典と確認時点

記事で照合した情報源入管庁、企業調査、主要報道、Yahooの四つの情報源を示す図入管庁企業調査報道Yahoo制度の事実、影響の調査、報道、関心指標を混同しない
図解:一次資料を軸に、企業調査・主要報道・Yahoo!の関心指標を役割別に照合。

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