兵庫県知事選挙 斎藤 真実を語った。

兵庫県知事選が異例の展開を見せている。現職の斎藤元彦氏が猛追する背景には、NHK党党首・立花孝志氏との”二人三脚”戦略がある。県政の混乱から再選挙に至った経緯を振り返りつつ、この選挙戦の特徴と争点を詳しく見ていこう。

事の発端は2023年3月、当時の兵庫県西播磨県民局長A氏による告発文書だった。A氏は斎藤知事によるパワハラやタカリ、不審な公金支出を指摘。これを重く見た県議会は百条委員会を設置し調査に乗り出した。

しかしA氏は7月に急死。遺書には「一死をもって抗議する」とあり、自死とみられている。A氏の死の直前、県幹部がA氏のパソコン内の個人情報を持ち出し、一部の県議が公開を要求。A氏はこれを恐れ公開しないよう求めていた。 公益通報者保護法では内部告発者の探索は禁じられている。

A氏の死とその前後の県の対応を問題視した県議会は、斎藤氏の不適切な対応が県政を混乱させたとして9月に不信任決議を採択。これにより斎藤知事は失職し、今回の再選挙となった。

しかし文書の7つの指摘は拡散したものの、具体的な事実関係は明らかになっていない。県議会や警察、検察でも白黒がついていないまま全会一致の不信任決議となった点に違和感を覚える声もある。

この混乱の源流を3年前の知事選に見る向きもある。当時、自民党が割れて一枚岩でなくなったことが今回の混乱につながったという見方だ。 百条委員会の運営にも批判の声があがった。委員長の横柄な態度や、やり取りの一部だけが切り取られて報じられるなど、問題視する声もあった。

そして今回の選挙戦。自民党は候補者の一本化ができず、支持が3分割される事態に。こうした状況下、斎藤氏とNHK党・立花氏の”二人三脚”戦略が注目を集めている。 斎藤氏の街頭演説には300人を超える聴衆が集まり、拍手や激励の声が飛ぶ。しかし斎藤氏が去った後も、半数以上の聴衆がその場に留まる。

約5分後、黄色い選挙カーに乗った立花氏が到着。「NHKをぶっ壊す」の決め台詞の後、「斎藤氏は陥れられた」と訴える演説を始める。 立花氏は「名誉棄損のビラを撒かれたのだから、犯人をとっとと捕まえるのは当たり前。あれ、(告発者の元県民局長を)殺したのは県議会の奴らですからね」と過激な発言も。

この異例の選挙戦、カギを握るのは「割れる自民票」だ。 自民党支持層の動向が結果を左右する可能性が高い。一方で、他の候補者の動きも活発化している。稲村和美氏は「兵庫初の女性知事を」とうたったビラを各戸に配布。 ビラには稲村氏の名前こそないものの、経歴などから本人を指すことは明らか。

QRコードで稲村氏のホームページに誘導する仕組みだ。しかし街頭演説の機会が少ないとの指摘もあり、有権者との直接対話の機会をどう増やすかが課題となっている。 メディアの報道姿勢にも批判の声がある。街頭演説の動員数や候補者の批判合戦に注目が集まり、政策論争が十分になされていないとの指摘だ。

有権者からは「これからの兵庫県をどうしていきたいのか」という本質的な議論を求める声も上がっている。 各候補者には、兵庫県の将来ビジョンを明確に示すことが求められている。

政党や報道機関にも、冷静で正確な情報発信が期待されている。この異例の選挙戦、県民の関心は高まっている。投票日までの期間、各候補者の主張や政策を十分に吟味し、兵庫県の未来を左右する一票を投じることが求められている。

県政の混乱を収束させ、県民のための政策を実現できる知事の選出に、有権者一人一人の慎重な判断が必要だ。この選挙結果が兵庫県の今後にどのような影響を与えるのか、注目が集まっている。


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