【しんば 賀津也】石破新総理へ質問。苦節5度目の挑戦で念願の 総理総裁の座を認めたあなたは長年の間自他共に認める自民党内野党でしたが

政界に激震が走った2024年10月8日、国民民主党の榛葉賀津也議員が参議院本会議で行った代表質問は、日本の政治シーンに大きな波紋を投げかけました。この日の代表質問は、単なる政策論議を超えて、日本の将来像を巡る熱い議論の場となりました。

榛葉議員は冒頭、日本が直面する少子高齢化や経済停滞といった構造的課題に真正面から向き合う必要性を強調しました。彼の言葉には、長年にわたり積み重なってきた社会問題への危機感が色濃く表れていました。

特に注目を集めたのは、持続可能な社会保障制度の構築に関する提言でした。現在の日本の社会保障制度は、高度経済成長期に設計されたものが基礎となっています。

しかし、人口構造の急激な変化により、その持続可能性が危ぶまれています。榛葉議員は、世代間の公平性を確保しつつ、給付と負担のバランスを再検討する必要性を訴えました。また、経済政策に関しては、デジタル化とグリーン化を軸とした新たな成長戦略の必要性を指摘しました。 日本経済の長期的な停滞を打破するためには、従来の産業構造からの脱却が不可欠だという認識が示されました。

特に、人工知能やIoTなどの先端技術を活用した産業育成に力を入れるべきだと主張しました。外交安全保障政策については、変化する国際情勢を踏まえた新たなアプローチの必要性を強調しました。

特に、米中対立が激化する中での日本の立ち位置について、慎重かつ戦略的な対応を求めました。同時に、近隣諸国との関係改善にも言及し、歴史認識問題などの障壁を乗り越えるための具体的な提案を行いました。教育政策に関しては、グローバル化する社会に対応できる人材育成の重要性を指摘しました。

特に、英語教育の強化や留学支援の拡充など、国際競争力を高めるための施策について詳細な提言がなされました。 また、いじめや不登校といった教育現場の課題にも触れ、教員の働き方改革と併せて包括的な対策を求めました。環境政策については、2050年カーボンニュートラル実現に向けた具体的なロードマップの策定を要求しました。再生可能エネルギーの導入促進や省エネ技術の開発支援など、脱炭素社会への移行を加速させるための施策が提案されました。

同時に、こうした環境対策が新たな産業と雇用を生み出す可能性にも言及し、経済成長との両立を図る視点を示しました。地方創生に関しては、東京一極集中の是正と地方の活性化を訴えました。

特に、テレワークの普及を契機としたUIJターンの促進や、地方大学の機能強化による若者の地方定着などが提案されました。また、農林水産業の振興策についても触れ、スマート農業の導入や輸出促進などを通じた競争力強化を求めました。憲法改正問題については、慎重な姿勢を示しつつも、時代に即した議論の必要性を認めました。 特に、緊急事態条項の創設や、デジタル社会に対応した新たな人権概念の導入などについて、建設的な議論を呼びかけました。

また、政治改革の必要性にも言及し、政治資金規正法の厳格化や選挙制度の見直しなど、より透明性の高い政治の実現を目指す姿勢を示しました。特に、一票の格差問題については、抜本的な解決策を求める声明が注目を集めました。質問の後半では、新型コロナウイルス対策について詳細な提言がなされました。ワクチン接種の加速化や医療提供体制の強化、さらには経済対策の充実など、総合的な対応策が示されました。

特に、パンデミックを契機とした社会変革の必要性を強調し、テレワークの定着やデジタル化の推進などを通じた「新しい日常」の構築を訴えました。 また、少子化対策については、子育て世代への経済的支援の拡充や、働き方改革を通じたワークライフバランスの実現など、多角的なアプローチが提案されました。特に、男性の育児参加を促進するための具体的な施策について、踏み込んだ提言がなされました。

高齢者福祉に関しては、地域包括ケアシステムの充実や認知症対策の強化など、超高齢社会に対応した施策の必要性が指摘されました。同時に、高齢者の就労促進や社会参加の機会拡大など、活力ある高齢社会の実現に向けた提言も行われました。科学技術政策については、基礎研究への投資拡大や産学連携の強化など、イノベーション創出に向けた環境整備の重要性が強調されました。

特に、量子コンピューティングや宇宙開発など、次世代の成長分野における国際競争力の強化を求める声明が注目を集めました。文化政策に関しては、コロナ禍で打撃を受けた文化芸術分野への支援強化を訴えました。 同時に、日本の伝統文化の継承と発信、クールジャパン戦略の再構築など、ソフトパワーを活用した国際的なプレゼンス向上の必要性も指摘されました。

エネルギー政策については、原子力発電所の再稼働問題に触れつつ、再生可能エネルギーへのシフトを加速させる必要性を強調しました。特に、洋上風力発電や地熱発電など、日本の地理的特性を活かしたエネルギー源の開発促進を求めました。 最後に、榛葉議員は、これらの課題に対する政府の具体的な取り組みと今後の展望について、首相の見解を求めました。

その質問内容は多岐にわたり、時に鋭く、時に建設的な提案を含むものでした。この代表質問は、単に政府の政策を批判するだけでなく、国民民主党としての明確なビジョンと具体的な政策提言を示す機会となりました。 榛葉議員の質問に対する首相の答弁も注目を集めました。首相は各論点に対して丁寧に回答し、政府の方針や具体的な施策について説明を行いました。

特に、経済再生と財政健全化の両立、外交安全保障政策の基本方針、そして新型コロナウイルス対策の今後の展開について、踏み込んだ発言がありました。 この代表質問と答弁を通じて、与野党間で建設的な議論が展開されたことは、日本の民主主義の成熟を示す一幕とも言えるでしょう。

同時に、複雑化する国内外の諸課題に対して、政治がどのように向き合っていくべきかを考える貴重な機会となりました。 今回の榛葉議員による代表質問は、国民民主党の存在感を示すとともに、日本の政治に新たな議論の軸を提供したと言えるでしょう。その内容は、単なる政策批判を超えて、日本の将来像を巡る建設的な提案に満ちていました。